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箱を考える
スチロールは成型自在
2010.06.10
発泡スチロールを緩衝材に使用する場合、大きな固まりをニクロム線で『カットした板状のもの』と、製品の形状に合わせて『金型で成形したもの』の2種類が使われます。
金型を使用した成型品は、製品の形状に細かく合わせて、また厚みも自在にできるので、緩衝性能が高いものが造れます。その製品の形状に細かく合わせる、ということが、他の代替素材ではなかなか難しいのです。
例えば、ダンボールで代替する場合には、平面で成型したものを立体的に組立てるという手間をかけなくてはなりません。細かい部分に合ったものを作ろうとすればするほど、複雑になり組立の手間も多くなります。
また発泡スチロールの金型は、一般のプラスチックの金型に比べて安価で、数十万円で製作することができます。
ダンボールの型は数万円ですが、でき上がった製品のコストは、組み立てなしでもさほど違いが出せず、組立を考えると金型のコストを勘案してどちらが得か、という判断になってしまいます。
発泡スチロールのメリットは大きく、単純に代替えする事は、なかなか難しいのです。
では発泡スチロールの弱点は?というと、成形品の場合、小ロットでは造りづらい事。
ダンボールは比較的少量でも造れるので、造りたい数量が数百程度なら、ダンボールでもメリットが出せるでしょう。
また、ダンボール代替え品の場合、たいてい組立前は平板で場所をとりません。
発泡スチロールの欠点はカサばることですから、その点でもダンボールに分があります。
ロットが比較的少ない、保管場所がせまい、そんな時は、発泡スチロールの代わりを考えてもいいかもしれません。
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